ガレット・デ・ロワ
今回のブログでは「ガレット・デ・ロワ」という伝統的なケーキについてお話しします。
日本でも、この名前を耳にすることがあるかもしれませんね。もしくは実際に見たことがある人もいるかもしれませんね。
でも、ガレット・デ・ロワって一体何なんでしょうか?このブログでじっくりご説明いたします。
ガレット・デ・ロワとは何?
フランスでこの伝統的なケーキ、ガレット・デ・ロワを食べるのは1月です。
高級というよりは庶民的なケーキで、ほとんどのフランス家庭で食べられています。
新年が明けると、フランスのパン屋さんやスーパーマーケットに並びます。1月の間、家族や友と集まった時に食べるごちそうです。
いろいろな種類がありますが一番ポピュラーなのは、フランジパーヌガレットです。
イタリア発祥のフランジパーヌというアーモンドクリームをクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)に加えた洋菓子用のクリームをパイ生地で挟んで焼き上げたケーキを意味します。
どんな食感なのか、どんな味なのか、言葉だけで説明するのは難しいですが、 «サクサクとしたパイ生地とアーモンドの芳醇な香りいっぱいの甘く滑らかなクリームのハーモニーが最高です »
日本のパン屋さんでも買うことができますよ。ぜひ一度お試しあれ。
長い歴史を持つこのケーキは独特の食べ方があり、フランスにおいても地方によっていろいろな特徴があるのです。
ガレット・デ・ロワの歴史を見てみましょう
ガレット・デ・ロワの起源はローマ帝国時代にまで遡ります。
当時、12月末から1月初めに催されいていたサートゥルナーリア祭という祭では、権力のある一族によって奴隷が1人選ばれました。
選ばれたその奴隷は、その一日を王様のように過ごすことができます。その日だけはどんな望みでも叶うのです。
しかしその1日が終わると、元の奴隷に戻るか死刑に処するか、一族によって決められます。何だかとても残酷な時代ですよね…。
王様になる奴隷は運次第です。奴隷の人数分に切り分けた大きなケーキの一切れに、空豆を一粒隠しておきます。空豆の入った一切れを食べた奴隷が王様になるのでした。
かつて空豆は冬至のシンボルの一つで、ローマ人にとってとても大切な野菜でした。
その後は奴隷とは関係なく、キリスト教の祭りの際に食べられるようになりました。
東方の三博士がキリストに会いに行った1月6日を公現祭と言いますが、その日を祝うためにガレット・デ・ロワを食べるようになったと言い伝えられています。
今日では、キリスト教徒でない人でもガレット・デ・ロワを食べます。1月6日、もしくは1月1日の後の最初の日曜日に食べます。
とは言え、実は1月の間はほとんどずっと売られています。家族や友達や同僚などいろんな人とガレット・デ・ロワを食べる機会がありますが、何回食べても飽きない美味しさです。
ガレット・デ・ロワの食べ方
ガレット・デ・ロワを食べる時の面白い習慣をお教えします。
まず、買ってきたガレット・デ・ロワにはフェーヴ(空豆)が隠されています。
今は空豆の代わりに小さな陶器製のフィギュアが入っています。いろいろな形があって、見ているだけでも楽しくなりますよ。
先ほど少し説明したように、ローマ時代の習慣を真似して、ガレットを人数分に切り分けて配ります。家族の中で一番歳の小さい子がテーブルの下に隠れて、一切れずつ家族の誰に配るか決めていきます。インチキやズルは一切なしです!
「これは、誰の分?」
「おじいちゃんの」
「これは、誰の分?」
「おばあちゃんの」
「これは、誰の分?」
「お母さんの」
「これは、誰の分?」
「お兄ちゃんの」
など
子どもはガレットを渡される人を指名するのです。みんなでお喋りしながら楽しく食べます。
フェーヴが入っていた人が王様か王女様になることができます。王様になった人は王女様を選び、王女様になった人が王様を選びます。ゲームみたいでしょ!
もし、ガレット・デ・ロワをフランス人と食べることがあったら、ぜひ試してみてくださいね。
フェーヴ
フェーヴは空豆という意味です。今ではケーキの中に隠されている小さなフィギュアを指しています。
一般的に陶器で作られて、形はいろいろあります。歴史上の人物、フランス・地方の歴史的な建造物、有名なスポーツ選手、いろいろなマスコット、ディズニーキャラクターのフィギュアなど。時代によってさまざまです。
いろいろな流行やテーマがありますからね。フランスにはこれらのフェーヴをコレクションをしている人がたくさんいるんですよ。
王冠
フランスのパン屋さんで、ガレット・デ・ロワを買うと一緒に冠をくれます。
もちろん本当の冠ではなく、金色だけのものや子供のためのキャラクターがデザインされたものなど紙製の冠です。
王様、女王様に選ばれた人がかぶることのできる冠です。
いろいろなガレット・デ・ロワ
ガレット・デ・ロワというとパイ生地にフランジパーヌ(アーモンドクリーム)を挟んだ焼菓子を思い浮かべる人が多いのではないかと思います。しかし、フランスの各地方によって種類もいろいろあるのです。
フランジパーヌの代わりにりんごのジャムやチョコを使うものもあります。
そして名前も違えば、形も全く異なっていたりします。
例えば南フランスですと、いわゆるガレット・デ・ロワはガレットパリジェンヌと呼ばれていて、それほど食べられません。その代わりに、ガトー・デ・ロワという冠の形をしたケーキをよく食べます。面白いですね。
皆さんがフランスの各地を訪れる時は、1月ならば近くのパン屋さんに行ってみてください。
どんなガレット・デ・ロワに出会えるでしょうか?
珍しいものを発見した時は、ぜひフランス語学校レグザゴンのSNSページでもシェアしてくださいね。
日本でも美味しいフランスのパン屋さんがありますので、すぐに見つけることができますよ。PAULやヴィロン、 ブール アンジュなど。値段は決して安くはないですけどね…。フランスではホールで買いますが、日本ではもちろん一切れから買うことができます。
果たして、皆さんは女王様、王様になれるでしょうか…?!
ガレット・デ・ロワ
今回のブログでは「ガレット・デ・ロワ」という伝統的なケーキについてお話しします。
日本でも、この名前を耳にすることがあるかもしれませんね。もしくは実際に見たことがある人もいるかもしれませんね。
でも、ガレット・デ・ロワって一体何なんでしょうか?このブログでじっくりご説明いたします。
ガレット・デ・ロワとは何?
フランスでこの伝統的なケーキ、ガレット・デ・ロワを食べるのは1月です。
高級というよりは庶民的なケーキで、ほとんどのフランス家庭で食べられています。
新年が明けると、フランスのパン屋さんやスーパーマーケットに並びます。1月の間、家族や友と集まった時に食べるごちそうです。
いろいろな種類がありますが一番ポピュラーなのは、フランジパーヌガレットです。
イタリア発祥のフランジパーヌというアーモンドクリームをクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)に加えた洋菓子用のクリームをパイ生地で挟んで焼き上げたケーキを意味します。
どんな食感なのか、どんな味なのか、言葉だけで説明するのは難しいですが、 «サクサクとしたパイ生地とアーモンドの芳醇な香りいっぱいの甘く滑らかなクリームのハーモニーが最高です »
日本のパン屋さんでも買うことができますよ。ぜひ一度お試しあれ。
長い歴史を持つこのケーキは独特の食べ方があり、フランスにおいても地方によっていろいろな特徴があるのです。
ガレット・デ・ロワの歴史を見てみましょう
ガレット・デ・ロワの起源はローマ帝国時代にまで遡ります。
当時、12月末から1月初めに催されいていたサートゥルナーリア祭という祭では、権力のある一族によって奴隷が1人選ばれました。
選ばれたその奴隷は、その一日を王様のように過ごすことができます。その日だけはどんな望みでも叶うのです。
しかしその1日が終わると、元の奴隷に戻るか死刑に処するか、一族によって決められます。何だかとても残酷な時代ですよね…。
王様になる奴隷は運次第です。奴隷の人数分に切り分けた大きなケーキの一切れに、空豆を一粒隠しておきます。空豆の入った一切れを食べた奴隷が王様になるのでした。
かつて空豆は冬至のシンボルの一つで、ローマ人にとってとても大切な野菜でした。
その後は奴隷とは関係なく、キリスト教の祭りの際に食べられるようになりました。
東方の三博士がキリストに会いに行った1月6日を公現祭と言いますが、その日を祝うためにガレット・デ・ロワを食べるようになったと言い伝えられています。
今日では、キリスト教徒でない人でもガレット・デ・ロワを食べます。1月6日、もしくは1月1日の後の最初の日曜日に食べます。
とは言え、実は1月の間はほとんどずっと売られています。家族や友達や同僚などいろんな人とガレット・デ・ロワを食べる機会がありますが、何回食べても飽きない美味しさです。
ガレット・デ・ロワの食べ方
ガレット・デ・ロワを食べる時の面白い習慣をお教えします。
まず、買ってきたガレット・デ・ロワにはフェーヴ(空豆)が隠されています。
今は空豆の代わりに小さな陶器製のフィギュアが入っています。いろいろな形があって、見ているだけでも楽しくなりますよ。
先ほど少し説明したように、ローマ時代の習慣を真似して、ガレットを人数分に切り分けて配ります。家族の中で一番歳の小さい子がテーブルの下に隠れて、一切れずつ家族の誰に配るか決めていきます。インチキやズルは一切なしです!
「これは、誰の分?」
「おじいちゃんの」
「これは、誰の分?」
「おばあちゃんの」
「これは、誰の分?」
「お母さんの」
「これは、誰の分?」
「お兄ちゃんの」
など
子どもはガレットを渡される人を指名するのです。みんなでお喋りしながら楽しく食べます。
フェーヴが入っていた人が王様か王女様になることができます。王様になった人は王女様を選び、王女様になった人が王様を選びます。ゲームみたいでしょ!
もし、ガレット・デ・ロワをフランス人と食べることがあったら、ぜひ試してみてくださいね。
フェーヴ
フェーヴは空豆という意味です。今ではケーキの中に隠されている小さなフィギュアを指しています。
一般的に陶器で作られて、形はいろいろあります。歴史上の人物、フランス・地方の歴史的な建造物、有名なスポーツ選手、いろいろなマスコット、ディズニーキャラクターのフィギュアなど。時代によってさまざまです。
いろいろな流行やテーマがありますからね。フランスにはこれらのフェーヴをコレクションをしている人がたくさんいるんですよ。
王冠
フランスのパン屋さんで、ガレット・デ・ロワを買うと一緒に冠をくれます。
もちろん本当の冠ではなく、金色だけのものや子供のためのキャラクターがデザインされたものなど紙製の冠です。
王様、女王様に選ばれた人がかぶることのできる冠です。
いろいろなガレット・デ・ロワ
ガレット・デ・ロワというとパイ生地にフランジパーヌ(アーモンドクリーム)を挟んだ焼菓子を思い浮かべる人が多いのではないかと思います。しかし、フランスの各地方によって種類もいろいろあるのです。
フランジパーヌの代わりにりんごのジャムやチョコを使うものもあります。
そして名前も違えば、形も全く異なっていたりします。
例えば南フランスですと、いわゆるガレット・デ・ロワはガレットパリジェンヌと呼ばれていて、それほど食べられません。その代わりに、ガトー・デ・ロワという冠の形をしたケーキをよく食べます。面白いですね。
皆さんがフランスの各地を訪れる時は、1月ならば近くのパン屋さんに行ってみてください。
どんなガレット・デ・ロワに出会えるでしょうか?
珍しいものを発見した時は、ぜひフランス語学校レグザゴンのSNSページでもシェアしてくださいね。
日本でも美味しいフランスのパン屋さんがありますので、すぐに見つけることができますよ。PAULやヴィロン、 ブール アンジュなど。値段は決して安くはないですけどね…。フランスではホールで買いますが、日本ではもちろん一切れから買うことができます。
果たして、皆さんは女王様、王様になれるでしょうか…?!