フランスのシンボル –
コケコッコー

Bonjour à tous !
フランスを象徴するものと聞いて思い浮かべるのは何ですか?
六角形トリコロールの国旗、「自由、平等、友愛」という標語、自由の女神として知られるマリアンヌ、ベレー帽、フランスパン、クロワッサン、ワイン、チーズ…
いろいろありますね。
今日はフランスのあるシンボルについてお話ししましょう。

フランスを代表する雄鶏

スポーツをよく見る方なら、もうお気付きですよね。サッカーやラグビーのユニフォーム、オリンピック代表選手のウェアに鎮座しているあの動物です。
そうです!フランスのシンボルは雄鶏なのです!

試合中、サポーターはよく「Cocorico(コケコッコー)!!」と叫びます。
また応援する観戦客の中には、雄鶏の着ぐるみ姿の人本物の雄鳥を連れている人もいたりします。

過去、本物の雄鳥が競技場で逃走したことがありました。選手やセキュリティーの人たちが必死に追い掛けて捕まえましたが、面白いハプニングとしてニュースにもなりました。
また、かつてフランスで開催したサッカーワールドカップのマスコットも雄鶏でした。

スポーツといえば、元祖がフランスのスポーツウェアのブランドはご存知ですか?
そうそう!ルコックですね。

ルコックはフランス語でLe Coq Sportifです。
Le Coq、雄鶏という意味ですね。
Sportifはスポーツをする人。つまり、スポーツをする雄鶏ですね。
スポーツに限らず、公的な建物などにもあしらわれています。例えば、フランス大統領の住居であるエリゼ宮など。

では、なぜフランスでは雄鶏がシンボルになったのでしょうか?

なぜ雄鶏ですか?

実は時代によって様々な説があり一概には言えないため、総合的に割愛して説明します。

古代、ガリア(=フランスの昔の名前)の貨幣には雄鶏の絵が刻まれていました。
また、ラテン語で gallus (ガルス)はフランス人という意味でした。
ガリア(雄鶏)とガルス(フランス人)の響きが似ていたため、言葉遊びをしたことが始まりと言われています。

そして、雄鶏がフランスのシンボルになったのは、その後の中世・ルネッサンス時代になってからです。
鶏は強い動物ではないため、はじめはフランスを馬鹿にする際に使われていました。
腹を立てたフランスの王様たちは、揶揄われたことを逆手に取って戦争のシンボルにしました。

実は、雄鶏という動物は、勇敢で戦闘的大胆な性格を持ち合わせてもいるからです。
こうして歴史とともに、雄鶏のイメージは「誇り」、「高慢」、「征服者」、「攻撃的」など、強いものへと変化しました。

ちなみにある時期だけ、他の鳥をフランスの象徴としていたことがあります。
ナポレオンの時代です。彼にとって雄鶏は、弱くて尊敬に値する動物ではなかったからです。
雄鶏の代わりに、自らの国のシンボルとして鷲を選びました。

色々な表現

最後に雄鶏という単語を使った表現がフランス語にもいくつかあります。

・avoir 「des jambes [des mollets] de coq
直訳 : 雄鶏の脚を持っている
意味 : やせこけた脚をしている

・fier comme un coq
直訳 : 雄鶏のような態度をとる
意味 : 高慢きわまりない

・rouge comme un coq
直訳 : 雄鶏のように赤くなる
意味 : (当惑・興奮などで)顔が真っ赤になった

・sauter [passer] du coq à l’âne
直訳 : 雄鶏からロバまで飛ぶ
意味 : (次から次へ)話題が飛ぶ、とりとめのない話をする

では、今回はこのへんで。今度フランスに行った時に気にしてみれば、あちこちで雄鶏を目にすることができるかもしれません。
いつかまた機会があれば、他のシンボルについてもお話しできればと思います。
コメント、質問がありましたら、Facebook, Twitter, Instagram, YoutubeのレグザゴンのSNSでお気軽にどうぞ。

À bientôt.

フランスのシンボル –
コケコッコー

Bonjour à tous !
フランスを象徴するものと聞いて思い浮かべるのは何ですか?
六角形トリコロールの国旗、「自由、平等、友愛」という標語、自由の女神として知られるマリアンヌ、ベレー帽、フランスパン、クロワッサン、ワイン、チーズ…
いろいろありますね。
今日はフランスのあるシンボルについてお話ししましょう。

フランスを代表する
雄鶏

スポーツをよく見る方なら、もうお気付きですよね。サッカーやラグビーのユニフォーム、オリンピック代表選手のウェアに鎮座しているあの動物です。
そうです!フランスのシンボルは雄鶏なのです!

試合中、サポーターはよく「Cocorico(コケコッコー)!!」と叫びます。
また応援する観戦客の中には、雄鶏の着ぐるみ姿の人本物の雄鳥を連れている人もいたりします。

過去、本物の雄鳥が競技場で逃走したことがありました。選手やセキュリティーの人たちが必死に追い掛けて捕まえましたが、面白いハプニングとしてニュースにもなりました。
また、かつてフランスで開催したサッカーワールドカップのマスコットも雄鶏でした。

スポーツといえば、元祖がフランスのスポーツウェアのブランドはご存知ですか?
そうそう!ルコックですね。

ルコックはフランス語でLe Coq Sportifです。
Le Coq、雄鶏という意味ですね。
Sportifはスポーツをする人。つまり、スポーツをする雄鶏ですね。
スポーツに限らず、公的な建物などにもあしらわれています。例えば、フランス大統領の住居であるエリゼ宮など。

では、なぜフランスでは雄鶏がシンボルになったのでしょうか?

なぜ雄鶏ですか?

実は時代によって様々な説があり一概には言えないため、総合的に割愛して説明します。

古代、ガリア(=フランスの昔の名前)の貨幣には雄鶏の絵が刻まれていました。
また、ラテン語で gallus (ガルス)はフランス人という意味でした。
ガリア(雄鶏)とガルス(フランス人)の響きが似ていたため、言葉遊びをしたことが始まりと言われています。

そして、雄鶏がフランスのシンボルになったのは、その後の中世・ルネッサンス時代になってからです。
鶏は強い動物ではないため、はじめはフランスを馬鹿にする際に使われていました。
腹を立てたフランスの王様たちは、揶揄われたことを逆手に取って戦争のシンボルにしました。

実は、雄鶏という動物は、勇敢で戦闘的大胆な性格を持ち合わせてもいるからです。
こうして歴史とともに、雄鶏のイメージは「誇り」、「高慢」、「征服者」、「攻撃的」など、強いものへと変化しました。

ちなみにある時期だけ、他の鳥をフランスの象徴としていたことがあります。
ナポレオンの時代です。彼にとって雄鶏は、弱くて尊敬に値する動物ではなかったからです。
雄鶏の代わりに、自らの国のシンボルとして鷲を選びました。

色々な表現

最後に雄鶏という単語を使った表現がフランス語にもいくつかあります。

・avoir 「des jambes [des mollets] de coq
直訳 : 雄鶏の脚を持っている
意味 : やせこけた脚をしている

・fier comme un coq
直訳 : 雄鶏のような態度をとる
意味 : 高慢きわまりない

・rouge comme un coq
直訳 : 雄鶏のように赤くなる
意味 : (当惑・興奮などで)顔が真っ赤になった

・sauter [passer] du coq à l’âne
直訳 : 雄鶏からロバまで飛ぶ
意味 : (次から次へ)話題が飛ぶ、とりとめのない話をする

では、今回はこのへんで。今度フランスに行った時に気にしてみれば、あちこちで雄鶏を目にすることができるかもしれません。
いつかまた機会があれば、他のシンボルについてもお話しできればと思います。
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À bientôt.